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明日につづくリズム(第810回、課題図書) [読書日記]

 頑張れ「千波」、がんばれ「恵」、そしてがんばれ「(将来の)自分」、そんなことばが浮かんできた。
そして、いろんなことを考えさせてくれた。
「自分の進路ってどう決める(た)」、
「親友ってどうよ?」、
「家族との付き合い方はどう?」、
主人公の千波は全てをクリアできないけど、それでも少しずつ乗り越えていこうとしている部分が、
若人らしくて清々しい。

進路にしても、「島」に住む彼女たちにとっては、もっと先への何かをつかむための「決意」をせまることに対し、当時(十代、横浜に住んでいた)の自分にとっては、1つの通過点でしか過ぎなかったのだなと、考えてしまい、つくづくこういう本を若いときに読むことの大切さを思いださせてくれた。
千波は中学3年、好きなミュージシャンのCDを心の糧に、そして同じミュージシャンを愛する友人の恵とともに、日々を暮らしている。
そのミュージシャン・ポルノグラフィティは彼女たちにとっては特別な同郷のスターであり、ラストでそのミュージシャンの凱旋コンサートがあるってちょっと驚きではあるけど、「凱旋」=「錦を飾る」というよりは、島の現在と過去という違いはあるけれど、島に関する何かを共有するものとして、音楽を媒体に心を通わせる、そういうことができるなんて心が震えてしまった。
 そして、もうひとつ、重要なのは家族とは何かを考えさせてくれたこと。
家族なんて当たり前やん、と普通は思う。でも、ここでは、何か特別なつながりを維持するために
努力が必要なんだよというメッセージがきこえてくる。
 ラスト、親友。
学校をでて働く人になると、いろいろと付き合い方も考えないといけなくなるけど、
腐れ縁とでもいうのかそういうつながりが大事なんだよと声を大きくして言いたくなる。
 自己の人生の羅針盤となる本はあまりないが、若いころに読むべき本は多々ある。
そのうちの1つになるかはわからないが、課題図書と敬遠することなく、
いろんな人に読んでほしい。絵本だって、児童書だっていい本は年代には関係ない。
何かを考えるきっかけになればいいんじゃないかと、にゃんこは思う。




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